せみのえび

 昨日、えびを殻付きで食べていたのだけど、咀嚼しているうちにセミを食べている気になってきた。セミなんて食べた事ないけれど、前日にセミを食べている人をテレビで見て、その人がセミはえびの味に似ていると言っていたから、それに感化されてしまったのだ。えびはえびの味だ。それは疑いようがない。僕はえびの味の中に、せみの味を期待したのだろう。

 だって、せみとえびは韻が踏めるから因がある。これは思いつきの駄洒落を含んでいてくだらないけれど、事実そうなのだ。きっとせみとえびはどこかの先祖で繋がっている。これこそ疑いようのない事実だ。

 そういう意味では、幼馴染のえりちゃんも、せみやえびと繋がっている。だから僕は好きなのだろう。昨日食べたえびは、茹でる時に一気に赤くなった。