白い画面が白い画面であることに不安を覚えるのは仕方がないとしても、そこにあわよくば自分の名前が載っていればいいと思っていたりするのだから、わたしは傲慢です。わたしは、卑怯だから、こうして空白を埋めることに余念がない。言葉で、空白を埋めることに余念がない。でも、わたしは、編んだテクストの意味がわからない。意味は掴めない。掴んだような気になって、分かっているようなフリをして、知りもしない言葉を勝手に使っている。いま、ここに、懺悔室があるならば、わたしは牧師さまに向かって懺悔したい。わたしの言葉はいつも嘘の言葉であると。わたしの声だけは本当なのに、わたしは、声を忘れて嘘をついているということを。

 

(2015年6月26日深夜)